脱毛の知識

【医師監修】ムダ毛をなくすなら自己処理の他に脱毛も検討を!脱毛前に行う箇所別の自己処理方法についても解説

いくら丁寧に自己処理をしても、時間が経つとまた生えてきてしまうムダ毛。自己処理を何度も繰り返しているうちに「時間がもったいない」「ムダ毛が生えてこないようにできたらいいのに」と考える方もいるでしょう。そのような方に検討していただきたい方法が脱毛です。本記事では、自己処理よりも脱毛を検討いただきたい理由や、脱毛前に行う自己処理の方法について詳しく解説します。

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ムダ毛の自己処理の方法

ムダ毛を処理する方法にはいくつか種類があります。毛先がチクチクしにくい、広範囲を簡単に処理できるなど、自己処理の方法によって特徴はさまざまです。ここでは、それぞれの自己処理にどのような特徴があるのかをご紹介します。

カミソリ

カミソリは安いもので数百円から購入できるため、自己処理に使用している方も多いでしょう。

刃が肌に直接触れるため、簡単に深剃りできることがメリットです。ムダ毛をできるだけ残さず剃りたい方にはぴったりのアイテムといえるでしょう。コンビニエンスストアやドラッグストアなどで手軽に購入できるのもポイントです。剃り心地を維持するためには定期的に買い替えて刃の交換をしましょう。

なお、カミソリによる自己処理では刃が肌に直接当たることにより、カミソリ負けを起こす恐れがあります。ムダ毛と一緒に肌の角質も削ってしまうため、ダメージを受けやすくなるのです。場合によっては、皮膚の中にムダ毛が埋もれてしまう埋没毛になるだけでなく、出血してしまうこともあるので注意してください。

毛抜き

毛抜きはムダ毛をつまんで引っ張ることで、根元から引き抜くアイテムです。カミソリと同じく安価で手に入るため、日常的に使用している方もいるでしょう。根元からムダ毛を引き抜くことから、毛の断面がつくられることもなく、時間が経ってムダ毛が生えてきても毛先がチクチクしません。

個人差はありますが、ムダ毛が新しく生えてくるまでには時間がかかるため、長ければ1カ月ほどはツルツルな状態を維持できることもあります。

しかし、毛抜きはデメリットも多い自己処理方法です。当然ながら広い範囲のムダ毛を処理するには向きません。強い力で物理的に引き抜くため、毛穴や毛穴周辺を傷付ける可能性があります。埋没毛や、膿をもったできものができる毛嚢炎(もうのうえん)になるリスクもあります。

毛抜きを用いた自己処理を続けることで、毛穴がダメージを受けてメラニン色素の生成が促進され、色素沈着を起こす場合もあるでしょう。

脱毛ワックス

脱毛ワックスは、「ブラジリアンワックス」と呼ばれることもあります。ワックスを塗ってムダ毛ごと一緒に剥がすことで、一気に広範囲の自己処理を行う方法です。

ワックスを塗った部分は一度でムダ毛を引き抜けるため、効率良く自己処理を行えます。また産毛も一緒に絡め取れるので、細い毛から太い毛までキレイに処理することが可能です。ムダ毛の処理と同時に、古い角質のケアも行えるものもあります。腕や足だけでなく、VIOや顔など皮膚が薄くデリケートな部分の自己処理を行えることも特徴です。

メリットばかりに思える脱毛ワックスですが、デメリットもあります。ムダ毛を無理やり引き抜くことになるため、剥がすときにどうしても痛みを伴いやすい点がデメリットの一つです。肌が弱い方が脱毛ワックスを使用すると、赤くなったりヒリヒリしてしまったりすることもあるでしょう。毛を抜く行為そのものは毛抜きと変わらないため、埋没毛や毛嚢炎のリスクもあります。

除毛クリーム

除毛クリームはムダ毛を溶かして取り除くクリームのことです。除毛クリームには、たんぱく質を溶かす働きがあるチオグリコール酸カルシウムが配合されています。ムダ毛の主成分はたんぱく質であるため、除毛クリームを塗るとムダ毛を溶かせるという仕組みです。

根元からムダ毛を溶かしてくれるので、ツルツルの状態が長持ちします。ムダ毛が伸びてきても毛先がチクチクすることがなく、快適な状態が比較的続くのも除毛クリームのメリットです。

一方で、除毛クリームの成分によって肌荒れしてしまう場合があります。肌もたんぱく質でできているため、ムダ毛と一緒に溶けてしまうためです。また商品によっては、顔やVIOの自己処理ができません。使用する際は説明書をしっかり読むようにしてください。

電気シェーバー

電気シェーバーは、電力によって動く刃でムダ毛をカットしていくアイテムです。刃が肌に直接当たらない仕様になっているため肌を傷付ける恐れが少なく、カミソリ負けしやすい方でも使いやすいでしょう。肌に刃の部分を当てるだけなので、難しい技術も必要なく誰でも簡単に自己処理を行えます。

ただし電気シェーバーの価格は、カミソリよりも高額です。また深剃りはできないため、カミソリを使うときよりもムダ毛がやや長めに残りやすいでしょう。

電気シェーバーには顔用や体用、VIO用などいくつか種類があるため、自己処理を行う箇所に合わせて使い分けましょう。体用を顔やVIOに使うのはおすすめできませんが、顔用を体やVIOに使うのは問題ありません。

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ムダ毛をなくすなら脱毛も検討を

ムダ毛をなくすなら脱毛も検討を

自己処理では簡単にムダ毛処理が可能ですが、一時的な効果しかありません。ムダ毛そのものをなくしたいと考えているのなら、脱毛を検討してみてはいかがでしょうか。ムダ毛の除去になぜ脱毛が向いているのか、3つの理由をご紹介します。

全身のムダ毛をまとめて脱毛可能

全身脱毛なら、全身の気になるムダ毛を一度に脱毛できます。クリニックやサロンによって脱毛ができる箇所は若干異なりますが、顔からVIO、足先までできることがほとんどです。

手が届きにくく自己処理が難しい背中やえり足、ヒップなどの箇所も、脱毛の施術を受けられます。全身の毛を一気に脱毛できるのは、脱毛の魅力の一つでしょう。

自己処理の頻度が減る

脱毛の施術を受ければ、ムダ毛の量が少なくなったり生えてくるペースが遅くなったりするため、自己処理の頻度を減らせます。

脱毛にはエステや脱毛サロンで受けられる光脱毛と、クリニックで受けられる医療脱毛(医療レーザー脱毛・ニードル脱毛)があります。医療脱毛なら発毛組織を破壊できるため、永久脱毛の効果を得ることが可能です。

なお、永久脱毛(永久減毛)とは、FDA(アメリカ食品医薬品局)によって「複数回の施術を経て、再度発毛する数が長期的かつ安定的に減少すること」と定義されており、全ての毛が生えなくなると保証されているわけではありません。しかし医療脱毛なら長期間、一定の毛量は減らせるため、これまで自己処理にかけていた手間や時間を大幅に減らせるでしょう。

※出典:Food and Drug Administration「Laser Facts

自己処理による肌トラブルを軽減できる

脱毛の施術を受ければ、自己処理による肌トラブルのリスクを減らせます。カミソリや除毛クリーム、毛抜きなどを用いた自己処理をすると、ムダ毛と一緒に肌を削ってしまったり溶かしてしまったりするので、肌に大きな負担がかかってしまいます。

そのため自己処理を続けていると、炎症や色素沈着などの肌トラブルが起こりやすくなってしまうのです。脱毛の施術を受ければ、最終的には自己処理をほとんどしなくてよい状態になるため、自己処理による肌トラブルが起こりにくくなるでしょう。また脱毛によってムダ毛がなくなった分毛穴が引き締まり、汚れや皮脂が溜まりにくくなるのもメリットです。

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脱毛の施術を受ける前には自己処理が必要

脱毛の施術を受ける前には自己処理が必要

脱毛が完了すれば、自己処理はほとんど必要なくなりますが、脱毛期間中は自己処理が必要です。脱毛の施術を受ける1~2日前には自己処理をして、ムダ毛を短くしておきましょう。ここからは、なぜ脱毛前に自己処理をする必要があるのか、3つの理由を解説します。

脱毛前に自己処理が必要な理由① やけどのリスクを防ぐため

自己処理をせずにそのまま脱毛の施術を受けると、やけどをしてしまうリスクが高まります。脱毛したい箇所に照射したレーザーや光が発毛組織だけでなくムダ毛にも反応し、毛先に生じた熱が肌表面に触れてしまいやけどになってしまうのです。

やけどをすると痕が残ってしまったり、キレイに治るまで脱毛の施術を受けられなくなったりする恐れがあるため、必ず脱毛前には自己処理を行いましょう。

なお自己処理は脱毛の1~2日前に行うのがベストです。それより早く行うと施術を受けるまでにムダ毛が伸びてきてしまい、自己処理をした意味がなくなってしまいます。また脱毛の施術当日の自己処理は肌に負担をかけやすいので、できる限り避けるようにしてください。

脱毛前に自己処理が必要な理由② 脱毛効果を高めるため

脱毛前に自己処理を行うことで、脱毛効果を高めることができます。自己処理をしないまま施術を受けると、レーザーや光の熱がムダ毛全体に分散するため、発毛組織に与えられるダメージが下がってしまうのです。しっかりと自己処理を行えば、レーザーや光が効率よく発毛組織に届きやすくなります。

脱毛前に自己処理が必要な理由③ 施術時間を確保するため

自分の手が届きにくい背中やえり足、ヒップなどは、施術当日にスタッフにシェービングしてもらうこともありますが、基本的には自分で自己処理を行っておくようにしましょう。

自己処理をしないままクリニックやサロンに行くと、本来は施術に使うべき時間を割いてシェービングしてもらうことになります。その分、レーザーや光を照射する時間が少なくなってしまうため、予定していた箇所の施術が終わらなかったり、シェービングしていない箇所の施術を断られたりする可能性もあります。
手が届く範囲で自己処理をしてから、脱毛の施術を受けるようにしてください。なお、クリニックやサロンでシェービングを依頼すると、有料になるケースも多いので事前に確認しておきましょう。

【箇所別】自己処理をする方法

【箇所別】自己処理をする方法

ここからは、箇所別に自己処理をする方法を詳しくご紹介します。コツをつかむとキレイにムダ毛を処理しやすくなるので、ぜひ参考にしてみてください。

顔は皮膚が薄く、非常にデリケートな箇所です。うっかり傷付けてしまうことがないよう、慎重に自己処理をする必要があります。自己処理をする際は、カミソリは避けて顔用の電気シェーバーを活用しましょう。小回りが利くようにできているので、細かい箇所もキレイに自己処理ができます。

自己処理をする前に、蒸しタオルやスチーマーで顔を温めておくのがおすすめです。肌や産毛がやわらかくなって自己処理をしやすくなります。温めるのが手間だと感じる方は、お風呂上がりに自己処理をするとよいでしょう。

自己処理をする際は、額から眉下、頬、口周りのように顔の上部から下部にかけて剃っていきます。顔の下半分を剃るときは、頬骨を目印に上から下に向けて剃ると自己処理がしやすいので試してみてください。

腕・足・ワキ・お腹・胸

腕や足、ワキやお腹、胸はムダ毛の流れに沿って自己処理を行います。逆剃りした方が深く剃れますが肌に負担をかけやすいので、できる限り毛流れに剃って自己処理をするようにしてください。

電気シェーバーを片手で持ち、もう片方の手で肌を押さえます。肌が平らになるように、剃る向きとは逆方向に押さえてください。こうすることで、電気シェーバーをスムーズに滑らせられるようになります。

ヒジ上は肩からヒジに向かって剃っていってください。ヒジの関節の部分はヒジを折り曲げて中心から外側にかけて剃ります。見えにくい場合は鏡を使いましょう。ヒジ下は、外側から内側に向かって剃るとキレイに剃りやすいです。

足はひざからくるぶしの方に向けて剃るようにしてください。ワキは、腕を上にあげてくぼみができないようにしてから剃ります。お腹や胸は、肌を引っ張って平らにすると自己処理しやすいでしょう。

えり足・背中

えり足や背中は手が届きにくく、目で直接確認することが難しい箇所です。手を伸ばして無理やり自己処理をすると、けがをする恐れがあります。剃りにくい場合は、合わせ鏡をしたり三面鏡を使ったりしてムダ毛の状態を確認しながら剃るようにしましょう。

えり足と背中も、ムダ毛の流れに沿って自己処理をしていくことが大切です。鏡を使っても自己処理が難しい場合は、無理に剃らないようにしてください。もし自己処理を手伝ってくれる家族や友人がいるのなら、代わりに剃ってくれないか頼んでみるのも一つの方法です。

VIO

VIOは凸凹があるだけでなく、手が届きにくく目で確認しにくいため、自己処理が大変難しい箇所です。そのまま剃り始めるとムダ毛が絡まってしまうことがあるため、まずはハサミやヒートカッターを使って短く切ってください。その後に電気シェーバーを使うと、ムダ毛が絡まることなく自己処理を行えます。

iラインやOラインのように見えにくい箇所は、鏡を使って自己処理をするとよいでしょう。鏡を床に置いてその上にまたがる姿勢を取ると、iラインやOラインでも自己処理がしやすくなります。鏡を使っても難しいと感じる場合は、けがや肌トラブルを避けるためにも無理して剃らないようにしてください。

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自己処理をする際に押さえておきたいこと

自己処理をする際に押さえておきたいこと

脱毛の前処理としてシェービングをする場合には、いくつか注意点があります。間違った自己処理を行うと、肌トラブルが生じたり脱毛効果が弱まったりしてしまうケースがあるため、正しい方法で行うように心掛けましょう。

保湿を徹底する

自己処理をした後は、必ずしっかりと保湿をするようにしてください。保湿を怠ると肌のバリア機能が低下してかゆみや赤みが生じる原因となります。脱毛の施術を受ける前日までに自己処理を行い、念入りに保湿を施しましょう。

顔は化粧水をたっぷりと馴染ませ、乳液やクリームで蓋をします。体はボディクリームやローションを使うと便利です。ただし、脱毛の施術当日の保湿は控えてください。保湿成分が毛穴まで入り込み、レーザーや光がムダ毛に反応しづらくなることがあります。

毛抜きや脱毛ワックスの使用はNG

脱毛前に自己処理を行う場合は、毛抜きや脱毛ワックスは使用しないでください。レーザーや光は、ムダ毛に含まれるメラニン色素に反応します。毛抜きや脱毛ワックスを使用するとメラニン色素を持つ毛そのものを毛根ごと取り除いてしまうため、レーザーや光を照射しても反応しなくなってしまうのです。

そのため自己処理では、肌の表面に出ているムダ毛までを剃るようにしてください。電気シェーバーを使えば、カミソリのようにムダ毛と一緒に肌の表面まで削ってしまう心配もありません。

自己処理が難しい箇所のシェービングはクリニックやサロンに依頼する

前述した通り、脱毛の施術を受ける前には自己処理をしておく必要があります。しかしえり足や背中、Oラインなどのように、どうしても自分一人では自己処理が難しい箇所もあります。無理をするとけがや肌トラブルの原因となるため、安全にできる範囲で自己処理をすることが大切です。けがが生じたり肌トラブルが起こってしまったりすると、脱毛の施術を受けられなくなる恐れもあります。

一人で自己処理をするのが難しい場合は、クリニックやサロンにシェービングを依頼しましょう。クリニックやサロンによって異なりますが、手が届かない箇所のシェービングであれば無料になる場合があります。例えばじぶんクリニックの場合では、えり足、背中、腰、ヒップ、Oラインのシェービングは無料です。自分が契約したクリニック・サロンのシェービング対応可否・範囲をよく確認し、頼れるところは頼って無理のない自己処理をするようにしましょう。

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まとめ

ムダ毛を減らしたい、自己処理の頻度を少なくしたいと考えているのなら、脱毛を検討してみてください。一度でツルツルの肌になれるわけではありませんが、お手入れを繰り返すことで自己処理がほとんど必要ない状態を目指すことが可能です。

また自己処理を行う場合は、カミソリではなく電気シェーバーを使用するようにしてください。カミソリはムダ毛だけでなく肌の表面も削ってしまうため、肌トラブルを起こしやすくなります。

じぶんクリニックでは、自己処理が難しいえり足や背中、ヒップやOラインなどのシェービングは無料で承っています。また事前に申告しておけば、有料のシェービングをお願いすることも可能です。無理な自己処理をせずに脱毛の施術を受けられるため、初心者の方でも挑戦しやすいでしょう。

鈴木 稚子 医師
この記事の監修者
鈴木 稚子 医師
診療科目:美容皮膚科
診療科目:美容皮膚科

カミソリや脱毛ワックスなどによる自己処理は安価で手軽にできるムダ毛処理の方法ですが、長期間にわたって継続的に自己処理をしていると、摩擦による黒ずみ、けがによる色素沈着など、さまざまな肌トラブルが生じる可能性があるでしょう。脱毛によってムダ毛自体を減らすことで、自己処理の頻度が減り肌トラブルのリスクも軽減できます。自己処理による肌トラブルに悩まされている方は、一度脱毛を検討してみてはいかがでしょうか。