脱毛の知識

【医師監修】医療レーザー脱毛の熱破壊式と蓄熱式とは?それぞれのメリットとデメリットについて解説

医療レーザー脱毛の照射方式は「熱破壊式」と「蓄熱式」の2種類が存在しています。それぞれ特徴や向いている人が異なるため、どちらを選択したらよいか迷う方も多いでしょう。期待する効果を効率よく得るためには、熱破壊式と蓄熱式の違いを正しく理解することが大切です。

本記事では熱破壊式と蓄熱式の特徴や、メリット・デメリットについて分かりやすく解説します。熱破壊式と蓄熱式の違いを理解して、自身に合った医療レーザー脱毛を選択できるよう、ぜひ参考にしてください。

医療レーザー脱毛には2種類ある

医療レーザー脱毛は「熱破壊式」と「蓄熱式」の2種類に分けられます。レーザーを照射するという施術方法は同じですが、それぞれ脱毛に至る原理やターゲットとする発毛組織が異なります。

まずは、これら2つの脱毛方法について理解していきましょう。

熱破壊式

熱破壊式はレーザーを照射し、その熱によって毛根を破壊する脱毛方式です。熱破壊式に用いるレーザーは高出力なため、メラニン色素が豊富に含まれる濃く太い毛と強く反応します。

熱破壊式の脱毛機に用いられるレーザーは、以下の3種類です。

  • アレキサンドライトレーザー
  • ダイオードレーザー
  • YAGレーザー

レーザーの種類によってメラニン色素と反応する強さやレーザーが到達できる深さに違いがありますが、いずれも効率的に毛根を破壊し脱毛をする仕組みです。

蓄熱式と比べて熱破壊式の歴史は古く、現在に至るまで多くの脱毛実績があるため、信頼性が高い脱毛方式といえます。

蓄熱式

蓄熱式は低出力のレーザーを連続的に照射して熱を発生させます。毛根ではなく、発毛を促す組織を蓄積させた熱で破壊する脱毛方式です。

蓄熱式がターゲットとする発毛組織は、発毛の司令を送る「バルジ領域」です。バルジ領域の働きを抑えることで、間接的に毛の成長が抑制されます。バルジ領域は毛根よりも浅い層に存在するため、熱破壊式よりも低出力で脱毛を行うのです。個人差はあるものの、蓄熱式は熱破壊式と比較して痛みを抑えられることから、近年注目されています。

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熱破壊式と蓄熱式で脱毛効果に違いはある?

熱破壊式と蓄熱式で脱毛効果に違いはある?

医療レーザー脱毛の脱毛方式である熱破壊式と蓄熱式の2つを比較しても、最終的な脱毛効果は大きく変わりません。どちらの方式でも発毛組織を破壊し毛の成長を抑制するため、永久的な減毛効果を期待できます。

しかし照射による効果を実感できるまでの期間や痛みの大きさは異なるため、脱毛をする目的によってどちらを選ぶべきかが変わる点は理解しておきましょう。

ここからは、熱破壊式と蓄熱式のそれぞれについてメリット・デメリットを詳しく解説します。自身の毛質や毛量、痛みをどれくらい許容できるかなども考慮しながら脱毛方法を検討してください。

熱破壊式のメリット

熱破壊式の医療レーザー脱毛は、短期間で毛を薄くしたい人や剛毛に悩んでいる人に適しています。熱破壊式のメリットを詳しく解説します。

即効性がある

熱破壊式は、蓄熱式よりも即効性がある方法です。熱破壊式では毛根にある毛母細胞や毛乳頭を破壊します。ダメージを受けた毛根からは毛が成長できなくなり、レーザーを照射した当日〜数日後には毛が抜け落ちる場合が多いです。1〜2週間ほどかけて徐々に効果を実感できるでしょう。

例えば結婚式前や肌の露出が多くなる夏前など、早急に毛を目立たないようにしたい場合には熱破壊式が適しています。

太くて濃い毛に高い効果を発揮

熱破壊式は太くて濃い毛であるほど、脱毛効果を発揮しやすいです。メラニン色素が多いほど高出力なレーザーのエネルギーが効率よく熱に変換され、毛根を破壊しやすいためです。

例えばワキやVIOゾーンは太くて濃い毛が多いため、より熱破壊式の性能が適している箇所になります。

熱破壊式のデメリット

前述のとおり熱破壊式は高い脱毛効果を期待できますが、一方でデメリットも存在します。特に痛みに敏感な人や、肌が黒い人、産毛に悩む人は熱破壊式のデメリットを知っておくことが重要です。

熱破壊式の医療レーザー脱毛のデメリットを詳しく解説します。

痛みが出やすい

熱破壊式は、蓄熱式よりも痛みが生じやすいデメリットがあります。高出力のレーザーを照射した際に発生する熱が、肌に刺激を与えるためです。

痛みの程度や感じ方には個人差があるものの、「輪ゴムで強くはじかれるような感覚」と表現されることが多いです。

しかし従来の熱破壊式よりも、痛みを抑えられる脱毛機も存在しています。例えば医療脱毛専門クリニック「じぶんクリニック」では、「ラシャトリニティプロ」と呼ばれる脱毛機を用いることで、痛みに配慮した施術が可能です。この脱毛機は2分割でレーザーを照射することで照射箇所の急激な発熱を抑制し、高出力と痛みの少なさの両立を実現しています。

またどうしても痛みが心配な方は、オプションを活用して麻酔で痛みを軽減することも可能です。クリニックによって麻酔を使用できる箇所や料金が異なるため、事前カウンセリングで相談してみてください。

色黒や日焼け肌には照射できない

熱破壊式はもとから肌が黒い方や日焼けしている方には適していません。

レーザーは毛のメラニン色素と反応し、高熱を発生させます。しかし肌の色が黒い方の場合は皮膚にも多くのメラニン色素が存在するため、レーザー照射時に毛だけでなく肌も高温になってしまうのです。場合によってはやけどのリスクもあるため、照射できないこともあります。

適切なタイミングで施術を受けるためにも、日頃から十分な日焼け対策を行いましょう。特にもとから肌が黒い方は自己判断せず、自身の肌で脱毛の施術が可能か医師に確認するようにしましょう。

産毛には反応しにくいケースがある

熱破壊式はメラニン色素の薄い産毛には反応しにくく、濃い毛と比べると脱毛効果を発揮できないケースがあります。

また、熱破壊式の中でもレーザーの種類による得意不得意があります。熱破壊式のレーザーのうちYAGレーザーはメラニン色素の少ない毛に反応しにくいですが、アレキサンドライトレーザーは比較的反応しやすいです。

産毛の脱毛を希望する方は脱毛前にクリニックと相談し、適切な脱毛機を導入しているところを選ぶようにしましょう。

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蓄熱式のメリット

蓄熱式のメリット

蓄熱式の医療レーザー脱毛には熱破壊式にはないメリットがあり、痛みを抑えたい方や産毛までしっかり脱毛したい方に向いています。ここからは、蓄熱式の医療レーザー脱毛のメリットを詳しく説明します。

痛みが少ない傾向にある

蓄熱式は、熱破壊式よりも痛みが少ない傾向にある脱毛方式です。

熱破壊式は各箇所につき1ショットの照射ですが高出力のレーザーを用いるため、発熱箇所は瞬間的に約200〜250度まで上昇する可能性があります。

一方で蓄熱式は低出力のレーザーを連続で照射するため約60〜70度の温度に抑えられ、じんわりとした温かさを感じる程度で済むケースが多いです。

痛みの感じ方には個人差がありますが、蓄熱式は少ない痛みでより快適に脱毛の施術を受けられる方法だといえます。

幅広い肌質に対応している

蓄熱式でよく用いられるダイオードレーザーは、幅広い肌質に対応できます。

熱破壊式では対応が難しい、肌の色が濃い方や肌が敏感な方であっても蓄熱式なら施術を受けられるケースがあります。実際に照射ができるかどうかは、個々人の肌質や照射するときの肌状態によって異なりますが、熱破壊式で脱毛が難しいと判断された方でも挑戦しやすい脱毛方法です。

産毛や細い毛にも効果的

蓄熱式は低温で連続的に照射する脱毛方法です。このため、一度きりの照射である熱破壊式と比べると、メラニン色素が少ない産毛や細い毛でも反応しやすい仕組みになっています。薄い毛をキレイに処理したいと考えている方には、蓄熱式が向いています。

蓄熱式のデメリット

蓄熱式にも一定のデメリットが存在するため、自身の脱毛目的に合わせて適切な脱毛方法を選ぶようにしましょう。特に、できるだけ早く脱毛効果を得たい方や剛毛の方は慎重な検討が必要です。ここからは、蓄熱式の医療レーザー脱毛のデメリットを詳しく説明します。

毛がゆっくりと抜ける

蓄熱式は施術後にすぐ毛が抜けることはありません。毛根ではなく、毛の成長の司令を出すバルジ領域を破壊して間接的に発毛を抑制する原理のため、施術から3週間~1カ月程度かけて毛が徐々に抜けていきます。施術直後の即効性を求める方にとっては、蓄熱式は不向きといえるでしょう。

ただし熱破壊式も蓄熱式も発毛組織を破壊するという根本的なメカニズムに違いはなく、最終的に得られる脱毛効果は同じだといわれています。すぐに毛が抜けなくてもよい方は、より痛みの少ない蓄熱式を検討する価値があるでしょう。

太くて濃い毛への脱毛効果は熱破壊式の方が高い傾向にある

ワキやVIOのように太くて濃い毛を脱毛したい場合、蓄熱式では十分な効果を得られない可能性があります。それは熱破壊式よりも低出力のレーザーを用いるためです。

しかし剛毛に強く反応する熱破壊式には劣るものの、蓄熱式がメラニン色素の濃い毛に対して全く効果がないというわけではありません。

レーザーの反応は個人差もあります。例えば色黒な肌の方に熱破壊式を照射する場合には、出力を弱めて痛みを抑える必要があるため、結果として蓄熱式の方が効果的なケースもあります。

剛毛は基本的に熱破壊式の方が得意分野ですが、肌質によっては蓄熱式も視野に入れるとよいでしょう。

まとめ

本記事では、医療レーザー脱毛の中でも熱破壊式と蓄熱式についてそれぞれの特徴、メリットやデメリットを解説しました。ぜひ脱毛をする目的や毛質に合わせて脱毛方式を選ぶ際の判断材料にしてください。※ご自身での脱毛機の選択はできません。

じぶんクリニックでは、熱破壊式の「ラシャトリニティプロ」と蓄熱式の「ソプラノチタニウム」の脱毛機を用意しています。

熱破壊式の「ラシャトリニティプロ」は、異なる3種のレーザーを同時に照射することで、さまざまな毛質に対応できます。強い痛みが生じやすい熱破壊式のデメリットを補うために、照射と同時に肌を冷却する機能が搭載されている点も特徴です。少ない痛みで施術を受けられる蓄熱式の「ソプラノチタニウム」も3種のレーザーを同時照射できるため、効率よくバルジ領域を破壊し毛の成長を抑制します。

個々の毛質や毛量によっても、適切な脱毛方式は異なります。効率よく脱毛効果を得たい方は、ぜひ「じぶんクリニック」の事前カウンセリングを受けてみてください。

鈴木 稚子 医師
この記事の監修者
鈴木 稚子 医師
診療科目:美容皮膚科
診療科目:美容皮膚科

熱破壊式は太くて濃い毛に対して高い効果を示す反面、肌質によっては痛みに合わせて出力を下げなければならない可能性があります。一方で蓄熱式は、剛毛に対する脱毛効果は劣るものの痛みを抑えた施術が可能です。特に肌が敏感な方や産毛の脱毛を考えている方にとっては、一考の価値があります。個人の体質や脱毛を望む箇所、毛質・毛量によって適切な方法が異なるので、カウンセリングも活用して専門的な意見を聞きながら脱毛プランを考えてみてください。